ミックススパイスを作る/その2
基本的なミックススパイスを作る

 インド料理の代表的な5つのミックススパイスのレシピを紹介しよう。現地のレシピを基本としているが、少々、きついため、日本風にアレンジしているものもある。
 カリーなどの料理に使うだけでなく、日々の料理に使用すると、スパイスの面白さと奥深い世界を楽しむことができる。
 健康的な食生活への近道でもある。体が温まり、循環器や消化器の調子を整え、お通じがよくなるなどの効用がある。スパイスを漢方薬と思って、薬膳料理のように食生活に取り込みたい。
 「スパイスが身近な健康的な暮らし」、信州カリー研究所の隠されたコンセプトだ。
 
 さて、以下の5つを解説する。クリックすると詳細のレシピにリンクする。
 ●ガラムマサラ●
 ●カリーパウダー●
 ●州庵特製カリーパウダー●
 ●ティーマサラ●
 ●チキンスパイス●



≪カリー料理例≫

●しし唐とジャガイモのツナカリー
 自家製カリーパウダーを使い、ヨーグルトで仕上げた白カリー。速攻でできる本格的で美味しいカリーだ。





ミックススパイスのレシピ
  
●ガラムマサラ●

 インド料理で基本となる「ガラムマサラ」のレシピである。本来は火を止める前に使う最も重要なスパイスで、火を通さなくてもよいスパイスによって配合されたかなり刺激的なマサラだ。
 本場のレシピにはコリアンダーが入っていない。しかし、我輩のレシピでは煮込みを前提とし、コリアンダーを使ってトロミをつけ、刺激的なマサラを煮込むことによって抑えようとアレンジしている。本場の味を試したい方は、コリアンダーのみを抜いて作ろう。
 バリエーションに以下のものがある。
 「ムガールマサラ」/グリーンカーダモンとシナモン、ブラックペッパー、メースと少量のクローブだけを使うマイルドで微妙な味。
 「グジェラティマサラ」/下に紹介したレシピにゴマとフェンネル、アジョワン、チリを加えた辛いマサラ。
 「カシミールマサラ」/ブラッククミン、グリーンカーダモン、ブラックペッパー、クローブ、シナモン、メース及び少量のすりおろしたナツメグを混ぜたマイルドな味。


真ん中から下へ、時計回りでスパイスを紹介
●シナモン……………………………中4本
●クミン …………………………… 大さじ6
●ブラックペッパー ………………… 大さじ3
●ビックカーダモン ………………… 大さじ2
●コリアンダー……………………… 大さじ2
 (※本格的なものは入れない)
●ベイリーフ …………………………中25枚
●クローブ……………………………大さじ3
◆作り方◆
1/レシピの分量を片手鍋に入れ乾煎りする。ちなみにシナモンは挽き易い大きさに手で割り、ベイリーフは千切っておく。
2/焦げない程度で煙が上がり始めたら火から外し、鍋を濡れ雑巾の上に置いて粗熱を取る。
3/乾いたミキサーに全部のスパイスを入れ、粉にする。
4/ふるいにかけて、粒の粗いものは再びミキサーにかける。
5/4を2回繰り返して、完成。









  
●カリーパウダー●

 「カリーパウダー」は南インドの料理で使われるスパイスだ。ガラムマサラと大きく異なるのは、ターメリックのイエローが鮮やかで、レッドチリ、マスタードによる辛さ、カレーリーフの香りなどだ。また、粉末のドライジンジャーとセロリ(本来はフェネグリークの種を使うが手元になかったためセロリで代用)の刺激がたまらない。
 バリエーションとして、シナモンとクローブを加える香り高いレシピがあり、その場合、レッドチリを減らす。尚、州庵特製カリーパウダーは、このバリエーションの発展型レシピである。

上段の左から右、中段の左から右、下段の左から右へスパイスを紹介
●ブラックペッパー …………………大さじ1
●セロリ(シード・種) …………………大さじ1
●粉末ジンジャー…………………大さじ1/2
●クミン …………………………… 大さじ2
●マスタード(ブラウン)………………大さじ1
●カレーリーフ ………………………中30枚
●ターメリック ……………………… 大4個
●レッドチリ………………………… 大10本
●コリアンダー………………………大さじ4
◆作り方◆
1/ターメリックをすりおろし、レッドチリを千切って、レシピの分量を片手鍋に入れ乾煎りする。
2/焦げない程度で煙が上がり始めたら火から外し、鍋を濡れ雑巾の上に置いて粗熱を取り、スパイスを冷ます。
3/乾いたミキサーに全部のスパイスを入れ、粉にする。
4/ふるいにかけて、粒の粗いものは再びミキサーにかける。
5/4を2回繰り返して、完成。









  
●ティーマサラ●

 インド人の紅茶好きは有名だ。紅茶にいちばん手間をかけるのが西インドの人々で、各家庭でティースパイス「ティーマサラ」を調合している。
 シナモンかカーダモンをベースに、ドライジンジャー、ナツメグ、クローブなどを少量ミックスするのが一般的だ。ちなみに荒く挽くときつい香りとなるので注意したい。
 アレンジとして、このティーマサラにレモングラスを加えたり、カーダモン2〜3個を一緒に煮出すときもある。

左上から時計回りでスパイスを紹介
●シナモン……………………………中4本
●ナツメグ…………………………… 中3個
●クローブ ………………………… 小さじ1
●粉末ジンジャー ………………… 小さじ1
◆作り方◆
1/レシピの分量を片手鍋に入れ乾煎りする。ちなみにシナモンは挽き易い大きさに手で割り、ナツメグは下し金で下ろす。
2/焦げない程度で煙が上がり始めたら火から外し、鍋を濡れ雑巾の上に置いて粗熱を取る。
3/乾いたミキサーに全部のスパイスを入れ、粉にする。
4/ふるいにかけ、粒の粗いものは再びミキサーにかける。
5/4を2回繰り返して、完成。
◆インドミルクティー・チャイ◆
◆作り方◆ 5〜6人分

牛乳カップ3に水カップ3、リーフティ小さじ4、砂糖30グラム、ティースパイス少々を加えて煮出す。

アレンジ/上のレシピのティースパイスの代わりに、シナモン2本、クローブ小さじ1、カーダモン小さじ1をそのまま一緒に煮出す。









  
●チキンスパイス●

 南インドの屋台の味、チキンのもも焼きのスパイスのレシピ。なかなか香ばしいスパイスで、簡単そのもの。一度、作ってみては如何だろうか。手作りなので、少々、舌にざらつくが、クミンもマスタードも我々日本人に親しみやすい香りなので、慣れれば病み付きになる美味しさだ。チキンのもも焼きのほか、サフジ(野菜の蒸し煮)などにも使える。
 尚、加熱しないと本当の美味しさが出ないので、料理の初期段階で材料を油で炒めるときに入れること(カリーのスタータースパイスと同じように油で炒めると美味しくなる)。

左からスパイスを紹介
●クミン………………………………大さじ7
●マスタード(ホワイト)……………… 大さじ8
◆作り方◆
1/レシピの分量を片手鍋に入れ乾煎りする。
2/焦げない程度で煙が上がり始めたら火から外し、鍋を濡れ雑巾の上に置いて粗熱を取る。
3/乾いたすり鉢に入れ粉にする。