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カミノ森/上田市別所温泉・夫神岳(おがみだけ)登り口    No,003 2004/07/18
 上田市内から別所温泉へ向かうと、その正面奥に見えてくる三角形の山が夫神岳(1,250m)である。上田市と青木村の境に聳え、山頂には雨乞いの神である九頭竜権現を奉る祠があり、眺望は最高である。
 温泉街を通り抜け、森林組合の別所温泉森林公園へ向かう林道の途中から、一気に標高600メートルほど登っていく。悪路を四輪駆動車で30分ほど走ると展望台の東屋があり、そこから徒歩15分ほど登るだろうか…。急勾配で道幅が狭く、路面も悪いことから、森林公園内の駐車場に車を置いて登山する人も多いという。
 この山は、毎年7月15日に近い日曜日に行われる雨乞いの奇祭、国の無形民俗文化財に選択の「岳の幟」で有名だ。「岳の幟」は、今年、500周年を迎え7月18日に執り行われた。明方の大雨の中、夫神岳頂上を目指し、朝早くから地元住民が登り、祠に反物を奉納してご来朝を待つ。その後、本祭の「山下り(竹竿に色とりどりの反物を結びつけて幟のようにして持ち、夫神岳から下り別所の集落を練り歩く)」では、例年の1.5倍となる約90本の色鮮やかな幟が温泉街を練り歩き、沿道はカメラマンや宿泊客ら約1000人が詰めかけた。この祭は、日本三大幟祭の一つと言われ、青森県の岩木山神社神賑祭・羽山籠り、福島県の木幡の幡祭とともに、日本三大幟祭の一つと言われている。

沢沿いに整備された遊歩道は、水生植物や昆虫、水辺の生
き物の楽園
乞いの神が宿る森の水を楽しむ
 温泉街の細い通りをまっすぐ抜けると、右へほぼ直角に右に曲がるカーブがある。この道を進むと別所温泉森林公園へ向かう林道になる。山の裾野にへばりついた小さな集落の中を進み、しばらくすると、森の中をくねくねと林道が登っていく。森を5分ほど車で走ると、馬頭観音がひっそりと左側に佇むT字路に出る。舗装の道を道なりに行くと森林公園、右は舗装していない林道だ。右に進路を取り、数百メートルほど登ると、この「オカミノ森」に到着する。夫神岳の登り口に位置し、森林公園からは徒歩10分ほどだ。
 別所温泉のある塩田平は国内有数の少雨地帯で、昔から雨乞いの神様であるオカミが宿る夫神岳を信仰してきた。10年ほど前に、森林組合が自然散策ができる遊歩道を整備し、この山林を「オカミノ森」と名付けた。手入れの行き届いた遊歩道は沢に沿って設置され、水生植物が観察でき、木道を上っていくと、小さな滝「雨恋滝」に辿り着く。
 奇祭「岳の幟」の取材で夫神岳山頂に登り、喉がカラカラである。早速、雨乞いの神様の森で珈琲を味わおうと思う。水を汲みに遊歩道に入るとチョコチョコと沢蟹が歩いている。小さな沢の水は本当に綺麗だ。山と森に感謝しながら珈琲を点てる。口に運ぶと、いつもと違うやわらかい香りが広がった。何とも云えぬ丸く甘露な水は、安物の珈琲を一流品に変身させた。森の霊気だろうか…頬にあたる風が気持ちいい。





別所温泉森林公園から徒歩10ほど
神岳(おがみだけ)登山と登り口の霊気あふれる森
元で見つけた美味しい菓子

菓子を発見する前に、温泉街で良心市場を発見してしまった。



地野菜、穀物、乾物、漬物、珍味などなど新鮮なものが
格安で手に入る。本当に客が絶えない

別所温泉・オカミノ森
アクセス
●上信越自動車道・上田菅平インターから国道
  143号を青木・別所方面へ30分
●長野新幹線上田駅で上田交通別所線乗換
  別所温泉駅より徒歩30分

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森林公園から右に入る夫神岳への林道。かな
り悪路なので走行は注意したい
オカミノ森案内図
夫神岳(1,250m)山頂の九頭竜権現を奉る祠
野点珈琲道家元
州庵の「信州”水”紀行」
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オカミノ森の木道入口
苔むした林道の橋
辺り一帯にやわらかい珈琲の香りが広がる
丸く甘露な水は久々だ。安物の珈琲がビックリするほど美味くなった
森から生まれる一滴の滴が作り出す小さな沢
沢蟹が遊びにやってきた