2004/07/11

●日本酒 「杉の森 純米酒」

杉の森酒造(長野県木曽郡楢川村)

美山錦
精米歩合59%



 6月の末、木曽の地酒・杉の森酒造で大吟醸とともに手に入れてきた純米酒である。スッキリとした飲み口で、のど越しがいい。雑味が無く、すっきりとしながらも深みがあり、ホッとする懐かしさがある味は、昔ながらの日本酒そのものである。燗をすると品のよさが良く分かり、米の旨みが厚くなる。しっかりとした本当に旨い酒である。この酒だったら、日本酒嫌いの方でも、呑ん兵衛へと変えてしまうのではないだろうか。
 知る人ぞ知る、信州木曽の地酒。歴史保存地区「中山道奈良井宿」の中程にある。

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2004/07/03

●日本酒 「芸術品」 純米吟醸 山廃生モト造り

金星酒造株式会社(群馬県吾妻郡吾妻町)

精米歩合50%


 数日前、気分転換のため、群馬県境の鳥居峠を越え、嬬恋村のバラキ湖畔にある温泉で一風呂浴びてきた。帰る道中、国道144号と群馬県道大笹・北軽井沢線の交差点の酒屋に寄り、この酒を見つけてしまった。一年寝ている山廃生モト造りの純米吟醸で、「芸術品」という名前に少々驚いたが、1500円一寸で入手できた。光に弱いのだろう、箱に入ったまま、冷蔵ショーケースに鎮座していた。
 栓を開けたときに広がる、奥行きのある独特の香りは、如何にも伝統的な手造りの酒という感じだ。口に含むと濃厚な旨味が広がり、喉越しは、微妙にぴりっとくる。そして、甘露な余韻が広がる。呑んでいると、冷やし具合がなかなか難しいと分かる。温まり始めると…ひね味が増し、独特の纏わり付く甘さが目立ち始めたので、結局、ワインクーラーで温度を管理しながら呑んだ。4〜5杯で気が付いたが、まわりが速いというか、酔う酔う…。
 インターネットで金星酒造を調べると、「吾妻地方を代表する辛口蔵。蔵内平均の日本酒度は+15位。全国でも珍しい生モト造りにて、創業時の味と意匠を今に伝える」とあった。何というか…「芸術品」かどうかは判断が難しいが、面白そうな酒蔵のようなので、今後もチェックしていきたい。

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2004/07/03

●キリン チルドビール 「Latte Stout(ラテスタウト)」

キリンビール

スィートスタウト 上面発酵 無濾過ビール

従来のビールの約1.3倍の麦芽
チェコ産ファインアロマホップ
品質保持期限60日


 キリンの「チルドビール」3兄弟の1つで、名前からにして旨そうだ。ビール母国アイルランドやイギリスの「ミルクスタウト」を手本にしているという。「スタウト」とは、濃色の上面発酵ビールで、ローストした麦芽を原料の一部に使用し、芳醇で深い香りの特徴を持つ。スタウトの中の一種、「ミルクスタウト」は、一世紀以上前からイギリスで作られているスィートスタウトに分類され、乳糖が含まれていることからこの名称が付き、ほのかな甘みが特徴だ。
 実際、よく出来ている。優しい口当たりで、泡がとてもクリーミーだ。ふわっとした柔らかい味わいが楽しめる。先日書いた日記の「豊潤」より、完成度が高いのでは…。

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2004/07/02

●日本酒 「霧訪(きりとう)」 特別本醸造

小野酒造店(長野県上伊那郡辰野町)

美山錦
精米歩合59%


 さて、私が感じている「夜明け前」のイメージを払拭してしまうほど、大人の酒というべきか、骨のある酒である。たっぷりと旨味がありながら上品に造られ、落ち着いた味わいだ。呑み飽きない酒だ。ラベルは身障者施設で手作りされているという。手漉きの和紙を使い、1枚1枚手で摺られていて、なかなかの雰囲気。
 霧訪(きりとう)とは、夜明け前の仕込み水が、霧訪山の伏流水を使うことから命名されたという。冷で良し、燗で良しで、肴を選ばない清酒だ。

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2004/07/02

●日本酒 「○ト(マルト)」 純米 山廃生モト造り

黒澤酒造(長野県南佐久郡八千穂村)

美山錦
精米歩合59%


 この酒は、以前からよく呑んでいる。如何にも昔ながらという一言に尽き、独特な酸味とコクの調和した酒だ。香り味、米の旨味がしっかりと編み込まれ、骨格があるというか…そんな感じだ。
 黒澤酒造は井筒長で有名だが、銘柄の由来は、酒造りのきっかけとなった井戸と井戸の囲みの井筒、黒澤家の家紋の井桁からという。また、長は生命の泉の守り主の長(おさ)との意味らしい。上質な水を絶やさない井戸への感謝を意味しているのだろう。
 ここだけの話だが…この「○ト」、稀に、スーパーS友の長野市松岡店のワゴンセールに紛れ込んでおり、30〜50%引きで手に入ることがある。

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2004/07/01

●日本酒 「杉の森 大吟醸」

杉の森酒造(長野県木曽郡楢川村)

美山錦
精米歩合39%


 あるサロンのツアー(甘辛日記6月26日参照)で寄ってきた杉の森酒造の大吟醸である。信州木曽路には酒蔵が多く、知る人ぞ知る信州の地酒ゾーンなのだ。骨のある昔ながらの酒と出合える木曽路に、取材で向かうときはスキップ状態、お恥ずかしい…。
 杉の森という銘柄は、造り酒屋の看板である杉玉(酒林)に由来し、周囲が山に囲まれているため命名したという。仕込みには十分余裕を持たせて時間をかけ、出来る限り、手作りに徹するという酒造りは、昔ながらの日本酒を醸している。宣伝は一切せず、最近では、口コミで人気が広がっているらしい。業界の話では、蔵元へ仕入にいかないと販売ができないため、尚更、注目を集めているという。
 やさしい香りと、切れのあるスッキリとした飲み口だが、深みのある米の旨味。私の好みだ。旨い。やや辛口にして、深い味わいを持ち、芳醇な酒なのだ。男らしい酒といえば分かるだろうか。

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2004/07/01

●日本酒 「天法 純米吟醸 13BY 」

天法酒造(長野県千曲市)

山田錦
麹米 精米歩合45%
掛米 精米歩合50%



 呑み仲間H氏が持ってきた酒だ。天法 純米吟醸 13BYであるが、品を感じる心地よい吟醸香に、米本来の持ち味が生きている。透明感の中にふくらみのある味わい、柔らかな酸味が、キレの良さを引き立てている。寝かせるほど品が出るようで、本当に綺麗な酒だ。あまり冷やし過ぎずに呑むのがいい。

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2004/06/21

●キリン チルドビール 「豊潤」

キリンビール

上面発酵、無濾過ビール

従来のビールの約1.3倍の麦芽
チェコ産ファインアロマホップ
品質保持期限60日



 この春、キリンが「チルドビール」などというものを出すと聞き、「チルドとはよく言ったもんだ…。カタカナ使って新しいようなカテゴリーを作るな ! 上面発酵、無濾過ビールは、ビール文化圏のEUでは当たり前なことだ !」と、斜に構えていた。
 しかし、気になり、ついつい買ってきてしまった。実際、よく出来ている。チェコ産のファインアロマホップの香りと苦味が心地よく、増量の麦芽による濃厚な味わいだが、やわらかい。少々、「私はキリンだ」という主張が強すぎる味わいだろうか。キリンのチルドビールは3兄弟で、この「豊潤」の他に、「まろやか酵母」と「Latte Stout(ラテスタウト)」があるという。
 我が国はアメリカンなビールに影響され、スーパードライなどという際物(ビール文化から見れば)を生み出し、さらに、税制の間隙を突いた発泡酒に席巻され、ましてや、規制緩和で出現した全国各地の地ビール・ブームが斜陽の中にある…と、ビール無文化国と思っている。ここまで滅茶苦茶になると、歴史の知恵にすがるのであろうか。今日の流通システムを駆使したチルドビール。キリンがどこまで踏ん張れるか…見守ろう。

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2004/06/16

●五一ワイン・エステートゴイチ・メルロー1999

蒲ム農園 (長野県塩尻市)

メルロー100%

受賞歴 : 貴腐ワイン「貴腐郷」(1997年産)が2000年スロベニア・リュブリアナ国際ワインコンクールで金賞を受賞


 五一ワインの自社農場で収穫されたブドウのみを使って醸造したエステートシリーズのメルロー1999である。本社直販所で試飲してから購入した。カシスやブラックベリー等の黒い果実を連想させる香りがあり、濃縮感の高いしっかりとした味わいのワインだ。エステートシリーズにはこの他にシャルドネ、竜眼もある。
 五一ワインは明治44年にワイン製造を開始した県内最古のワイナリーだ。信州の地ワインの代表的産地「桔梗ヶ原」にあり、「良いワインは良いブドウづくりから」の考えのもと、7ヘクタールの自社農場と地元の契約農家から仕入れたブドウを使い、一貫したワイン造りを行っている。

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2004/06/13

●日本酒 「しぼりたて生原酒 渓流」(普通酒)

遠藤酒造場(長野県須坂市)


 喉を「渓流」のように流れていく日本酒と言うべきだろう。創業、元治元年(1864年)須坂の風土が醸す酒だ。1本1本の酒に、品評会上位常連の酒蔵の巧みが感じ取れる。
 甘い酒は好みではないが、麹の香りがよく、一昔前の酒を髣髴させる酒だ。喉越しも、切れも良好。後味は、普通酒の醸造用アルコールのせいなのか、辛さが残りピリピリする。しぼりたての生原酒の特徴は、奥深いコクとフレッシュさという相反する味が渾然一体となることだか、少々、甘さが目立ち、また、ベタベタするような気がするのは私だけか。アルコール度21度弱と高めだ。おすすめは"冷酒・常温"。

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2004/06/07

●ウォッカ「ズブロッカ Zubrowka」
 (40度 500ml)

Polmos(ポーランド)



 ズブロッカ草の香りを添えたウォッカ。草からエキスを抽出し、ウォッカにブレンドした後、その草をボトルに入れてある。価格帯は600円前後とリーズナブルで、人気の高いウォッカだ。
 ズブロッカ草は、ポーランド東南部ピャロエジャの森に群生する匂いの強い香草である。ヨーロッパ・バイソンと呼ばれる一種の野牛が好んで食べるところから、バイソングラスと呼ばれている。ポーランド語でバイソンをズーブリといい、そこから、この草で芳香をつけたウォッカを、ズブロッカと呼ぶようになった。
 バイソングラスの甘やかな香りは、どこか懐かしく、ついついハマってしまう。私は常温のストレートで呑んでいるが、冷凍庫でキンキンに冷やしてトロッとした状態で呑むのも旨い。

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2004/06/03

●日本酒 「帰山・番外 超辛純米生酒」(純米・生酒)

千曲錦酒造(長野県佐久市)

麹米・美山錦100%
精米歩合50%


 「超辛純米」は、私から言わせると「米・旨・厚・酸」というか、品のいい香り、しっかりとした味と酸味がある。純米生酒は米の旨さをストレートに伝える力がある。その効果が上手く効いているが、それだけでは説明がつかない味の厚みがある。肴を選ばない、守備範囲の広い1本である。
 ところで、ご存知の方もおられると思うが、「帰山」の名は、山へ帰る、故郷に帰る、さらに転じて酒造りの原点に帰るを意味している。濃醇旨口系の味わいの酒で日本酒ファンも多い。しかしながら、今日では日本酒と焼酎の2シリーズがあり、何か違うぞ!焼酎までこの名を使うな!と思ってしまう。

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2004/05/31

●日本酒 「斬九郎・八十」(純米・生酒)

宮島酒造店(長野県伊那市)

麹米・美山錦100%
精米歩合80%


 雰囲気のあるラベルで、なかなかお洒落な瓶である。斬九郎はこの他にもいくつか試したが、この「八十」という純米生酒が私の好みに合った。その昔を思い出してしまうような、伝統的な酒の切れ、香りと米の風味。いまどき真っ当な酒である。
 しかし、精米歩合80%を表す「八十」のラベルには笑ってしまった。大吟醸、吟醸など50%やら、60%やらが流行って何年たったのか…。ついに普通酒に近い精米歩合がコンセプトとなり価値を持ってしまった。なんともはやの時代…と、思えるのが愉快だ。
 そうそう、たしかに瓶はお洒落なのだが、口がだらしなくていただけない。片口やぐい呑みに注ぐたびに、注ぎ口からお酒かえってたれてくる。コルク栓を使いたいというのは理解できるが、もう少しましな瓶にしたらどうだろうか。

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2004/05/28

●日本酒 「麗人純米・三年熟成」

麗人酒造(長野県諏訪市)

美山錦
精米歩合65%


 5月22日に行われた「諏訪・社寺巡りツアー(甘辛日記参照)」で、手に入れてきた1本である。ツアーの皆さんと酒蔵の売店に入ったのだが、コンテナが積んである土間の奥に2畳ほどのショールームがあった。とにかく”売る気がない”とポスターが貼ってあるような空間で、私以外のメンバーは一瞬面食らって”場違い”と思ったらしく、そそくさと出て行ってしまった。麗人は学生の頃以来で、楽しみにしていた。ショールームには古酒をメインとした展示がされていて、冷蔵庫のサンプルを試飲した。大吟醸5年熟成、同じく2年熟成など、古酒好きの私には堪えられない酒が並んでいた。試飲したものを片っ端から買いたくなったが、財布と相談して買ったのである。
 落ち着いた吟醸香と熟成香が、深い味を引き立てている。熟成により厚みが増していて、食中酒に最適だ。常温かぬる燗、また、軽く冷やしてもぶれない旨さだ。

 とにかく、酒の本道は新酒より古酒だと感じさせる凄い1本なのである。そして1365円という驚異的なプライス。すばらしく安すぎる。チャンスがあったら是非呑んでもらいたい。
 ところで、酒の達人・作家の開高健の古酒を評した名台詞がある。「日本のオールド(古酒)は、ホント、いいぞ。日本民族であることに、誇りを覚えたくなる程だ」と…。
 実際、江戸時代まで、長く寝かせた酒ほど貴重とされ、熟成年数に応じて値段も高く取引されていた。その古酒が明治期に入り、忽然と姿を消した理由は、酒税の影響が最も大きかったといわれている。明治政府が課した「造石税」は、日清、日露の戦費を賜ったといわれるほど過酷で、酒造家は酒を造るだけで課税され、酒を熟成して美味しくして販売する余裕がなかった。また、高課税だったので、当時の酒の多くは「ひたすら酔う」のが目的に造られ、味よりも量に主眼が置かれていた。当然、割高につく長期熟成酒は、自然と消えざるを得ないのだ。日清、日露の戦争が、日本酒から「古酒の文化」を奪ったといってもいいのである。
 演説はこのくらいにしておいて、しばらく、この酒にハマリそうな予感がする。昨日もM島酒店へ取り寄せ可能か…と問い合わせてしまったのだ。

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2004/05/26

●日本酒 「特別純米・亀の海」(無濾過生原酒)

土屋酒造店(長野県佐久市)


美山錦、ひとごこち
精米歩合60%


 無濾過の生原酒なので、温度変化によってどのように味が変わるかを試してみた。冷やす温度範囲の上の方が、この酒の香りと骨太さ、昔ながらの酒のイメージが出るような気がした。冷蔵庫から出して呑み始めると、刻一刻と温度が上がり、香りと骨太さが、かなり変わったようだ。ワインクーラーなどを使って、好きな温度を保ちながら呑むといいかもしれない…。切れの良い濃醇な酒である。
 古い造り酒屋で、昔ながらの酒を造っているようだが、基本的なレベルは高いような気がする。
 端麗辛口の流行が落ち着いたと思っていたら、昨今、無濾過生原酒が流行だ。フレッシュな香が高く、味が芳醇で旨いのは当たり前だが、搾り方や火入れなどで、どのように変わるのかも試したい…というか、その酒蔵の基本形を呑んでみたいと…思う今日この頃である。

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