美味いかどうかは「一か八か」の実験的・創作料理

酒の肴 一八料理
●クジラの皿鉢料理●
   2004/07/31

≪材 料≫2人前
[クジラ]
・クジラのベーコン (浅草の店で販売)
・クジラのさえずり (浅草の店で販売)
・クジラの本皮 (浅草の店で販売)


クジラの皿盛り
この一皿は東京で一万円

 呑み仲間のH場氏の東京出張のお土産である。ミンククジラとはいえ、希少価値の土産であることは間違いない。
 ところで、皿鉢料理の歴史であるが、
本膳(日本料理の正式の膳立てで、主となる膳)の後の酒宴料理が今に伝わったものだ。もともとは農耕儀礼として行われる氏神さまの祭りでのお供えが発祥といわれている。神のご加護のもとで、神と人が一体になって作った作物を一つの鍋で煮て、大皿に盛り、酒宴をするのが慣わしとなった。
 このスタイルは全国各地にあったが、それが残っているのは高知県だけというのは可笑しい…と笑う。各地でも探せばあるはずだが、現在はバイキング、パーティ、宴会、結婚式など人の集まる様々なシーンで悪用されている。
 ところで、料理ではなかったと、反省しております。酔っ払いです…スンマセン。たまには、呑み会の肴を皿に盛るしかないこともあるのです。

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●冷やしニッポン●
   2004/07/30

≪材 料≫2人前
[トッピング・具]
・ナス 大1個(1/2に割り、5ミリ厚でスライス)
・大シメジ 1/2株(適当な大きさに手で裂く)
・タマネギ 小1/2個(輪切りで1ミリ厚にスライスして水にさらす)
・キュウリ 1本(1/2の長さにしてから千切り)
・タマゴ 1個(タマゴ焼きにしておく)
[ナス、シメジのソテー用油と香り付け]
・ごま油 大さじ2
・ニンニク 1片(スライス)
[蕎麦]
・乾麺 2束
[味噌マヨ(タレ)]
・味噌 大さじ1
・マヨネーズ 大さじ4
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ2
・白ゴマ 大さじ3
・麺つゆ 大さじ3(2倍濃縮の既製品)




安売りの蕎麦の乾麺を美味しく
食べる一品
タレはゴマたっぷりの「味噌マヨ」



 蕎麦を愛して40数年、蕎麦も打つし講釈もタレ、本当の蕎麦とは何ぞや…と取材に駆け回るこの私。なのにこの一品は、魂を悪魔に売るような代物…と、大袈裟に筆をはしらせてしまった。まぁ、何が言いたいのかというと、蕎麦ブームになって庶民の食べ物「そば」がえらく高値になり、高級品のように世の中で振舞っている。懐が寒いときは、スーパーの乾麺を相手に如何に美味く食べるか…と、試行錯誤するような事態が、ここ数年続いているのだ。そこで、この一品が開発された。
 さて、何のことはない「冷やし中華」ならぬ「冷やし日本そば」である。その昔、バブルで様々な麺類が登場する前、中華そばに対し「日本そば」という言葉があったのを覚えているだろうか。そうですねぇ…、駅の立ち食いそば屋の天ぷらそばが100円の頃かなぁ。懐かしい。
 そんなことは脇に置いて、作り方を…。まず、トッピングの具を作る。フライパンに大さじ2のごま油を引き、ニンニクのスライスを入れ火をつけ、ナスをソテーする。ナスに火が通り始めたら大シメジを入れ、フライパンをあおって油を馴染ませ、弱火にし蓋して1〜2分蒸らす。キュウリは千切り、タマネギは薄くスライスして水にさらし、タマゴ1個をタマゴ焼きにする。
 乾麺の蕎麦を中華鍋で茹でながら、タレの「味噌マヨ」を用意する。擂り鉢に材料の味噌、マヨネーズ、酒、みりん、白ゴマを入れよく擂り潰す。ゴマが半殺しになって全てが馴染んだら、大さじ3の麺つゆを加えてトロトロに混ぜればOKだ。後は、大皿に茹で上がった蕎麦を盛り、トッピングして完成。
 取り皿に、蕎麦とトッピングを取りながら、お好みの分量でタレの味噌マヨをかけて、どうぞお召し上がり下さい。この一品は短時間で作ることができ、しかも馬鹿にしていた乾麺の蕎麦を美味しく食べられる。今年は酷暑。夏バテ防止の夕飯に加えてみては如何だろう。

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●マッシュ・パンプキンの
           ステーキ●
     2004/07/25

≪材 料≫2人前
[具]
・カボチャ 中1/2個
・タマネギ 小1個(みじん切り)
・挽肉 130グラム(牛と豚の合挽きがベスト)
・サラダ油 大さじ1/2(挽肉とタマネギを炒める油)
[味付け]
・塩 適宜
・胡椒 適宜
[ソテー用油と衣]
・片栗粉 大さじ2
・バター 大さじ1
・サラダ油 大さじ1/2
[添え付け温野菜]
・モロッコインゲン 5〜6本(両ヘタを切る)
[ソース]
・マヨネーズ 大さじ5
・ケチャップ 大さじ2
・醤油 小さじ1
・赤ワイン 大さじ1
・バジル 適宜




カボチャコロッケの具を
ソテーした一品はビールにピッタリ
もちろん夕飯のメインデッシュにも


参考:ぱんぷきんコロッケ 2004/09/03

 先日、仲間とともに黒姫まで行ってきた。夏空に映える黒姫山の美しい姿を楽しみ、蕎麦を味わい、珈琲を野点し、いい気分転換になった。国道18号JR黒姫駅付近から戸隠へと向かう県道信野信州新線を飯綱牧場方面へ進むと、新鮮なトウモロコシを売ることで有名な良心市場が数軒ある。さすがにトウモロコシのシーズンはまだ早いが、新鮮なカボチャとモロッコインゲンを買ってきた。アトリエに戻り、早速、カボチャをから揚げにして塩をふり、モロッコインゲンは茹でてマヨネーズを付け、小布施の酒で味わう。甘いかなぁ…と思っていたカボチャには、少々、裏切られたが、モロッコインゲンは美味い。
 さて、余ったカボチャを何とかしなければならない。そこで、学生の頃に発案した"マッシュ・パンプキンのステーキ"を作ろうと思う。カボチャのコロッケの具をワラジ形にまとめて、片栗粉を付け、バターでソテーするという一品である。
 では作り方。カボチャは皮を剥いて種を取り、適当な大きさに切って皿に入れラップし600Wで4分間、電子レンジで加熱する。この間、フライパンに油を引き、合挽きの挽肉をフライパンで炒める。肉に火が通り白くなり始めたら、タマネギの微塵切りを加え、タマネギが半透明になるまで炒める。カボチャに火が通ったら、ボールに入れてしゃもじでつぶし、炒めた挽肉とタマネギを加え、塩と胡椒で味を調えよく混ぜ、ボールを冷水に浸して荒熱を取る。
 荒熱を取っている間に温野菜とソースを作る。モロッコインゲンは両ヘタを切り3〜4分ほど茹で、ソースはマヨネーズとケチャップ、隠し味の醤油と赤ワイン、バジルを混ぜるだけだ。
 それでは、マッシュ・パンプキンをソテーする。マッシュ・パンプキンはかなり軟らかく、手に纏わりつき、形が崩れやすいので、ラップを使って形をまとめる。まな板に30センチのラップを敷き、中央部に片栗粉大さじ2をふる。ボールの中のマッシュ・パンプキン1/2をスプーンで一つにまとめ、片栗粉の上に置く。ラップで包んで、片栗粉を表と裏、側面に均一に付くようにしながら、ワラジ形に成形する。ラップに包んで作業するので、手もまな板も汚れずにすむのである。フライパンを弱火にかけ、バターが焦げないように全体に馴染ませ、ラップでワラジ形にしたマッシュ・パンプキンを滑り込ませる。ジューという音が乾いた音になったら(2〜3分だろうか…)適度なキツネ色になっているはずなので、裏返し、サラダ油大さじ1/2を加え、さらに1〜2分ほどソテーする。ところで、なぜ油を加えるかというと、片栗粉が油を吸うからなのだ。皿に盛り、モロッコインゲンを添え、ソースをかけバジルをふって完成だ。
 いい感じに出来上がった。ビールを用意して、合掌、いただきます。バターとバジルの香りが食欲をそそる。タマネギの甘さがカボチャをフォローし、モロッコインゲンが実に美味い。当然ながら、これにパン粉の衣を付けて揚げれば、立派なコロッケが出来上がるのだ。そんなに面倒くさくないので、是非、挑戦してみては如何だろう。

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投稿者/因幡の白マダムさん 2004-8-04 13時

 ●黒姫といえば、産直市場で州庵さんがカボチャを買い求められているのを
   目撃し、「味にうるさい州庵さんが買うなら間違いなかろう」と真似して買っ
   たそのカボチャ!ホクホク甘くておいしいな〜・・・のはずが、味がないよ〜、
   このドテカボチャ〜どうしたものかと思っていたら、一八料理にパンプキン
   ステーキがアップされてて、ふん、ふん、ふん。私も作ってみました。イマ
   イチのカボチャを美味しく食べるのにすんばらしいお料理でございました。
   ありがとさん。

投稿者/小布施マダムさん 2004-8-05 07時
 ●カボチャのことは因幡の白マダム様も書いておられますが、いかにして
   美味しいものとそうでもないものを見分けることができるのでしょうね。

お答え/州庵 2004-8-05 08時
 ●因幡の白マダムさん。カボチャが美味しくない!と私に突っ込まないように
   …。それは生産者に言ってください…とボヤキタイぞ!
   小布施マダムさんからも質問が出ましたが「美味しいカボチャの見分け方」
   ですが…これが難しい。
   実際、あそこに並んでいる中では美味しかったのかもしれません(笑)。
   一般的に「カボチャのお尻の部分(ポチッと丸いところ)が大きいほど味が
   良い」といい、私も実行していますよ。私の場合、まず油で揚げてみて素材
   の味をチェック。その後、素材を生かした料理方法を考える…かなぁ(笑)。




●簡単・夏野菜
    スペイン風オムレツ●

     2004/07/19

≪材 料≫2人前
[具]
・ナス 2個(1.5センチ程のさいの目切り)
・ジャガイモ 1個(6〜8ミリでさいの目切り)
・ピーマン 2個(種を取り1センチ程のさいの目切り)
・ツナ缶 小1缶
・ナメコ 1/2株
[炒め油と香り付け]
・オリーブオイル 大さじ2
・ニンニク 1片(みじん切り)
[オムレツ部]
・タマゴ 2個
・オリーブオイル 大さじ1
[味付け]
・白ワイン 大さじ3
・塩 適宜
・胡椒 適宜
・白醤油 小さじ1(隠し味)
・ケチャップ 適宜




スペイン・バスク地方の野菜が
タップリ入ったオムレツ・ピペラーダ
をアレンジ

 またまた10日以上、更新が空いてしまった。BBSを覗くと森のきつねさんから催促のような書込み「キュウリとナスのレシピを…」がある。いかん!何とかせんと。決して不精をしていたわけではない。外に出る仕事が多く、アトリエで昼飯を作る機会が少なかっただけである。ファンの皆様、最近、更新が少ないからといって、見放さないで下さいね。皆様の喜ぶ顔が支えですので…。
 では、何を作ろうかというと、大阪に住んでいた頃、マスターしたスペインオムレツを紹介しよう。バルセロナオリンピックでスペインイヤーなどと騒いでいた時期だ。よく出入りしていた写真家のアトリエで、その写真家やスペインの陶芸家から数種のオムレツを習った。10数年も経ち、私なりにアレンジした一品で、バスク地方の野菜がタップリ入ったオムレツ・ピペラーダのハムをツナに置き換え、ジャガイモを入れてトルティージャ風にした一品である。トルティージャを本格的に作ろうとすると、結構、時間がかかり、速攻簡単レシピの酒の肴に適さず、ましてや一八料理の趣旨に合わない。ピペラーダだったら、タマゴ焼きの上に炒めた具を乗せるだけで済むのである。
 さて、作り方はいたって簡単だ。雪平鍋にオリーブオイル・大さじ2を引き、ニンニクを加えてから火をつける。ニンニクの香りが油に移ったら、1.5センチ程のさいの目切りにしたナスを入れて炒め、ナスの表面に油の色が付いたのを確認する。OKだったらさいの目切りしたジャガイモを加え1〜2分ほど炒め、続いてピーマンを入れ、全体を混ぜながら炒める。ツナ(缶の中の油とともに入れる)とナメコを加え、白ワインと隠し味の白醤油を入れて塩と胡椒で味を調整し、雪平鍋をあおりながら全体が馴染むように混ぜながら、さらに1〜2程度炒め火を止める。ジャガイモが適度な軟らかさになるように、雪平鍋には蓋をしておく。
 次に、フライパンを火にかけオリーブオイル・大さじ1を引き馴染ませる。よく溶きほぐしたタマゴ2個をフライパンの全面に行き渡るようにしながら焼き、フライパンの縁の部分のタマゴに火が通ったら、雪平鍋で炒めておいた具を上に乗せて完成。ケチャップは食べる直前に好みの量を…。
 おぉ〜実に美味そうに仕上がった。では合掌、いただきま〜す。オリーブオイルとナス、そしてツナは本当に相性がよい。ワインと白醤油の隠し味が適度で、ナメコとジャガイモの食感が面白い。う〜ん!ワインが呑みたくなった。が、切らしている。しょうがない料理用ワインでも舐めるか…あぁ、貧乏が身に沁みる。

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●即席・夏野菜の
        ハヤシライス●

     2004/07/07

≪材 料≫2人前
[具]
・牛肩ロース薄切り 140g(根拠なし。オーストラリア産徳用パックの1/3を使った)
・タマネギ 中1個(1/2に割り2〜3ミリでスライス)
・ナス 2個(乱切り)
・ピーマン 3個(1/2に割り種を取ってから乱切り)
[炒め油と香り付け]
・サラダ油 大さじ2
・ニンニク 1片(みじん切り)
[味付け]
・赤ワイン 3/4カップ
・みりん 1/4カップ
・お湯 1カップ
・固形ハヤシルウ 2片(細かく刻んでおく。違うメーカーのものを1片づつ使う方が美味しい)
・スライスチーズ 1枚
・ケチャップ 大さじ2
・醤油 小さじ2
・塩 適宜
・胡椒 適宜
・パセリのみじん切り 適宜(ライスに振り掛ける)




フライパンで作る速攻ハヤシライス
みりんとチーズが、即席とは思えない
コクを与える



 皆さんはハヤシライスを作るのに何分かかっているだろうか。具の用意から煮込みまで、少なくとも30分は必要なはずだ。ところが、この即席ハヤシは10分も掛からないのである。
 熱効率の高いフライパンを使って、このレシピで作ると、即席とは思えない本格的なハヤシライスが7〜8分でできてしまう。ポイントは、中華のように強火で具を炒め、煮込みの時間を省略。赤ワインとみりんを使い野菜の旨味を出し、みりんやチーズが煮込みによって生まれるコクを与えるのだ。
 では、作り方を紹介しよう。タマネギは1個を半割にし、火が通りやすいように2〜3ミリの薄さでスライス、ナスとピーマンは乱切りにする。牛肩ロース薄切りは適当な大きさに切る。フライパンを強火にかけ、少々、大目の油を引き、ニンニクのみじん切りを炒める。なぜ、油が多いのかというと、ナスが油を吸いやすいことと、タマネギは大目の油で炒めると甘みが増すのである。ニンニクにサッと火を通したら、タマネギを入れて炒め、しんなりし始めたらタマネギを周囲に追いやり、真ん中の空間で牛肉を炒める。牛肉が白くなってきたらナスとピーマンを入れ、塩コショウをして、強火のままフライパンをあおるようにして一気に炒める。
 ナスが半生状態になったら、赤ワイン3/4カップとみりん1/4カップ、1カップのお湯を注ぎ、蓋をして2〜3分煮込む。火は強火のままだ。
 さて、仕上げに入る。固形ハヤシルウは細かく刻んで入れ、大さじ2のケチャップ、醤油を小さじ2を加えて、よく混ぜる。ルウは刻んであるのですぐ溶けるはずだ。スライスチーズを1枚溶かし、塩と胡椒で味を調えて完成だ。ライスを皿に盛り、パセリのみじん切りを振り掛けて、即席ハヤシをかけ、合掌、いただきます。
 おぉ、みりん効果だ。速攻料理とは思えない肉と野菜のコクと甘味が引き出されている。旨い旨い。
 ところで、みりんの効果とは…。上手に使うと砂糖よりもすっきりして、深い甘味とコクを与えるのだ。甘さは砂糖の約3分の1。さまざまなアミノ酸やコハク酸が複雑な旨みを加え、肉が煮崩れせず、生臭さを抑える。煮込んでいくと褐色になりやすいのでハヤシにピッタリ。香りも素晴らしくなるのである。

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投稿者/カワセミさん 2004-7-08 22時
 ●一八料理の夏野菜のハヤシライス、美味しそうだったので、作ってみました。
   野菜がたっぷりでボリュームがあり、なんといっても、チーズがプラスされて
   味わいが深い。また、簡単で美味しい料理、教えてください。

お答え/州庵 2004-7-03 16時
 ●成功しましたか…イケルでしょ(笑)。これからも、ご意見ご感想をお願いします。




●簡単キュウリの
        ホイコーロー●

     2004/07/05

≪材 料≫2人前
[具]
・キュウリ 2本(長めの乱切り)
・パプリカ赤 1/2個(幅1cm程の細切り)
・タマネギ 1/2個(幅5mm程のざく切り)
・生シイタケ 中1本(皿は幅1cm程の細切り、茎は縦に半割)
・豚バラ薄切り 140グラム(根拠なし。徳用パックの1/3を使った)
[炒め油と香り付け薬味]
・サラダ油 大さじ1と1/2
・おろしニンニク 小さじ1(チューブ入り)
・おろしショウガ 小さじ1(チューブ入り)
[味付け]
・味噌 大さじ1
・オイスターソース 小さじ1/2
・赤ワイン 大さじ2
・みりん 大さじ1
・ハチミツ 大さじ1と1/2
・ごま油 大さじ1
・七味唐辛子 小さじ1/2
・塩 適宜
・胡椒 適宜




湯通しや油通しを省略した
ホイコーローのキュウリ・バージョン


 本当に夏になってしまった。なぜなら、朝夕、隣近所からキュウリをもらうのである。しかも数軒の家から頂くので、あれよあれよと増えていく。田舎の付き合いなので、あちらはもらって、こちらはもらわず…と、いかないのが大変なところ。断れないという悩みはあるが、ありがたいことだ。
 さて、浅漬けやサラダでは食べきれないので、中華風の料理にしようと思う。中華では、よくキュウリを炒め物に使う。そこで、ホイコーローのキャベツの代用にキュウリを使うというレシピを考えた。本来ならテンメンジャン(中華甘味噌)が登場するのだが、タイミング悪く切らしている。ならば、手元にあるものを使って、新しい合わせ調味料を開発しよう。 
 エセ・テンメンジャンは、日本の素材をメインとしているが、結構、本格派だ。信州味噌をベースに、色を深くし風味をつけるため赤ワイン、そして、甘みは、みりんとハチミツで出し、中華のXOジャン(干しエビや干し貝柱などの風味が効いた甘味噌)をイメージしてオイスターソースを入れてみた。ピリ辛にするため、善光寺名物の七味唐辛子を加え、味噌の風味を際立たせるごま油を入れ、合わせ調味料にするという算段だ。
 では、作ろう。キュウリ、パプリカ赤、タマネギ、生シイタケの切ったものをボールに入れて少量の塩を加え、600Wで3分間、電子レンジで加熱する。この加熱は、中華料理本来なら、湯通しか油通しのプロセスだ。豚バラ薄切りは、適当な大きさに切っておく。フライパンを強火にかけ、大さじ1と1/2のサラダ油を引き、おろしニンニクとおろしショウガを加える。少々、派手に油が飛ぶと思うが、驚かないで、肉を炒め、肉が白くなったと確認したら、合わせ調味料のエセ・テンメンジャンを加え、電子レンジで加熱しておいた野菜を入れ、フライパンをあおりながら、一気に炒める(炒めるというより、エセ・テンメンジャンを絡ませて、肉を野菜に混ぜるという感じかなぁ)。塩と胡椒で味を調え、数十秒で油の艶が出るはずだ。この艶は、全てが馴染んだというサインだ。完成。
 旨そうにできた。香りから推察するとエセ・テンメンジャンが成功したようだ。さてさて、いただきます。おぉ、ホイコーローだ。
 如何であろうか。本来の材料がなくても、素材それぞれの本質を知っていると、代用品が作れるのである。あぁ、腹いっぱいだ。

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●岩魚のホイルひらら焼●
     2004/07/03

≪材 料≫1人前
[魚]
・岩魚 1尾(たぶん入手困難のはず。ニジマスの代用でもOK)
[具]
・シメジ 適宜
・中国菜心 適宜
[味付け]
・酒 大さじ2
・味噌 小さじ1




「ひらら焼」とは四国徳島県の山間部の
郷土料理。素朴で美味しい酒の肴

 今朝、岩魚を釣ってきた。ところで、川の様子が例年と違うのだ。梅雨入り宣言は6月上旬だった。が、台風も多いし、真夏のような日も多く、梅雨の中休みといえども長すぎる。ここ数週間は、どう考えても梅雨が明けているような陽気が続いている。本当に梅雨なのだろうか。我が集落を流れる清流「神川」も、既に夏の風景である。朝、川虫を調べながら岩魚と遊んできたが、岩魚たちは夏の毛鉤に反応した。
 さて、この岩魚君の運命は、昼のビールの肴として、私の胃の腑に落ちる。少々、小ぶりだが、締った型で美味しそうである。長野県には鱒の仲間の川魚がいろいろいるのをご存知だろうか。岩魚や山女は有名だが、南信に行くと山女に似たアマゴという魚がいる。アマゴは西日本の魚で、四国の松山に住んでいた頃、愛媛の石鎚山の水系や高知の四万十川、徳島県の吉野川の上流で、アマゴを相手にフライフィッシングをしていた。
 ある博物館の取材で、徳島県の東祖谷山村を訪ね、そのときに覚えたのが郷土料理の「ひらら焼」である。住民たちは、自宅の鶏の毛で作った毛鉤「かがしら」を使って、アメゴを釣る。そのアメゴをジャガイモとタマネギとともに、平たい岩の上で味噌と酒などで焼くという素朴な料理だ。実に旨かった…あぁ〜記憶が甦る。
 今回のホイル焼は、白ワインなどが登場するお洒落なものではなく、この素朴なひらら焼を基本にしようと思う。作り方は至って簡単だ。岩魚はハラワタを出し、河魚の寄生虫が心配な方は、エラの内側にある赤いヒダヒダも取り、水で洗って汚れを流す。味噌は酒で溶かして合わせておく。アルミホイルを船形に成形し岩魚を入れ、中国菜心(アブラナ科の一種で、トウを食べる中国野菜青菜)の花とシメジを上に乗せ、酒で溶かした味噌をかけ、ホイルの口を包みオーブントースターで15〜18分焼く。ニジマスの場合は型が立派なものが多いので、タマネギのスライスとジャガイモの短冊スライスを加え、本来の「ひらら焼」を再現することができる。味噌と酒を増やし、4〜5分多く焼くほうが成功するだろう。いずれにしても、腹の内側から焼加減をチェックすること。
 ビールを飲みながら合掌、いただきます。岩魚独特の風味と味噌が素晴らしい組み合わせ。シメジはプリプリ、青菜もいい。旨いなぁ。昨今、流通が進化し、食卓に上る魚は海のものがメインになってしまった。信州は山国である。たまには川魚を味わってみては如何だろうか。

今朝、神川で遊んだ相手「岩魚」。
現在、私の胃の腑の中にいる。

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●肉 タ マ● 2004/07/01

≪材 料≫2人前
[具]
・牛肩ロース薄切り 140g(オーストラリア産、でも国産が最高)
・新ムラサキタマネギ 大1個
・生シイタケ 2枚
・軽井沢菜(つる菜) 適宜
[油]
・ごま油 大さじ1
[味付け]
・酒 大さじ5
・みりん 大さじ3
・醤油 大さじ3 (いい醤油を使いたい。今回は、長野市で手に入れたもろみ手作り醤油を使っている)



「肉じゃが」のジャガイモを
タマネギに置き換えた料理
タマネギ1個がドーンと主張する迫力の一品

 更新が10日ほど空いてしまった。梅雨のはずなのに真夏のような陽気が続き、少々バテ、外回りの仕事が多かったため、アトリエで昼飯を作る機会が少なかった。どうぞご勘弁を。この間、各方面から「ネタが無くなったの?」などの問い合わせやクレームがあったが、決して、そんなことはないので、ご安心願いたい。
 さて、ビジュアル系と激ウマ系を兼ね備えたヒット作を紹介しよう。その昔、「肉じゃが」のジャガイモをタマネギに置き換えて開発した一品である。ビジュアル的にも優れ、タマネギ1個がドーンと登場する迫力、また、新タマネギの旨さを凝縮した料理だ。タマネギは健康や美容にも効用があるので、ヘルシーなメニューともいえる。淡路島などのタマネギ産地を始め、いろいろと全国食べ歩いてきたが、まだ、この料理と匹敵するものを見たことが無い。オリジナル・ウルトラC料理である。
 最大の問題は、この巨大なタマネギを、如何にして素早く火を通し、型を崩さないかという一言に尽きる。このコツを覚えれば、「丸ごとタマネギの肉詰め」、「風呂吹きタマネギ」などの応用料理に発展するはずである。
 では、作り方を…。今回は、ビジュアルを重視し、サラダなどに使うムラサキ・タマネギを使う。ムラサキ・タマネギは、普通のタマネギと違い、平たい球形が多く、火も通しやすい。普通のタマネギの場合、平たいものを選ぶ。また、キズの少ない新鮮なものを選抜しよう。今回使用したタマネギは、直径13〜15cm、高さ6〜7cmのものだ。頭と底をカットして皮を剥き、底に2cmの深さで、放射状に8等分の切れ目を入れる。次に、頭の方へ同じような切れ目を入れるが、底の切れ目の中間の位置(角度を22.5度ずらす)に入れること。切れ目を入れたらラップして、700ワットで4分間、電子レンジで加熱する。確実に火が通るので、芯の部分は抜く必要ない。食べれば分かると思うが、芯の部分に一番の旨味あり、取り合いになること間違いなし。
 この間、酒、みりん、醤油を合わせ、煮込み汁を作る。この汁の役割は、肉とシイタケをメインに煮るためにある。タマネギの大きさから見ると、不安になるほど少量に見える。しかし、心配することはない(最後まで読めば分かります)。生シイタケは、皿の部分を半割、茎は硬さを確認してから、茎に沿って半割するか、削ぎ切りにする。厚手の鍋(私は南部鉄の小さな深鍋を使っているが、小型の土鍋でもOK) を火にかけ、ごま油を引いて牛肉をサッと炒める。煮込み汁を加えて生シイタケを入れ、馴染ませ、加熱したタマネギを鍋の真ん中に置く。ラップの中に滲み出たタマネギエキスも入れること。蓋をして煮込み、沸騰した音を確認したら、火を弱火にして、さらに5分煮込む。仕上げに、ホウレン草や軽井沢菜などのアクの少ない菜っ葉類を加え、再び蓋をして2分ほど蒸らして完成だ。
 旨そうな匂いが漂ったのか…突然、呑み仲間のH氏がビールを持ってやってきた。上手い時にくるなぁ…と感心し、H氏と合掌し食す。H氏曰く「何じゃコレ。旨いなぁ、タマネギに味がしみ込んでいる。実に面白い料理だ。売れるぞ ! 」とのこと。"甘辛日記"や"今宵の酒上"に登場するH氏は、東京築地の魚屋の息子。大学時代の野球遠征やBスポーツのトップ営業時代に、全国の美味い物を食べ歩いていた超グルメである。その彼が、黙々と食べている。よって、味は保障付き。ところで、H氏のコメントにある「タマネギに煮込み汁の味がしみ込んでいる」のは底の方だけ。この料理の味の主役は、タマネギ本来の旨味なのである。
 ついでに、「軽井沢菜」の正体が判明したのでご紹介しておく。「つる菜」というのが正式な名前だった。なぜ、この集落で「軽井沢菜」という俗称が付いたのかは、調査中である。そのうち「甘辛日記・山村通信シリーズ」で報告したい。

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投稿者/森のきつねさん 2004-7-02 20時
 ●「肉たま」ができたのですね。う〜ん、ナイスなネーミングです。そそられまし
   た。手早く簡単にできそうなので、速攻作ってみました。で、玉葱が超おいし
   い! 玉葱が主役でこんなにおいしい料理、初めてです。とろりじわっと口の
   中でとろけて、箸が止まらなくなってしまいました。汁ごとご飯にかけて、イケ
   ル、イケル〜。前回、カレーに安料理酒を使ってイマイチだったので、今回は
   千野酒造(川中島)の桂正宗の大吟醸を飲みながら・・使ってしまいました〜
   はっはっは
   さすがに結構なお味に仕上がりましたね。それにしても、肉の140グラムとい
   うのはヘンにハンパな量だと思いつつ。

お答え/州庵 2004-7-03 16時
 ●成功ですか…美味しいでしょ…(笑)。しかし、いい酒を使ってますね。私だっ
   たら絶対に呑んでしまう。ところで肉の量ですが、私のところにあったのが42
   0グラムのパックで、単にその3分の1を使っただけです(笑)。根拠なしです。
   一般的には120〜150グラムが一人前だったと記憶してますが、タマネギが
   メインの料理なので0.5人前×2人分としました。




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